
花曇りだった昨日、わが家の紅枝垂れ桜がこぼれんばかりに満開でした。
13年ほど前には2メートル少しほどの高さだった華奢な乙女のような若木、今では2階の窓より高くなりしっとりあでやかな風情を漂わす?!ほどになりました。
桜の樹は短命でソメイヨシノは5,60年ほどと聞くけれど、枝垂れ桜は桜の中でもっとも長寿で5,600年ほど、仙人のような樹木も少なくないそうです。
そんなふうに聞けば、わが家の桜はまだまだ赤子のような年齢。
紅枝垂れ桜は最初、濃い鮮やかなピンク色の花を開き、だんだん色を淡くしてゆきそよそよ風に揺れます。
窓辺でのんびり花見のひと時を過ごしたり、夜は窓辺に椅子を持ってゆき、妖しい姿を愛でながら本のページをめくるのは春の夜の夢のよう、この季節を満喫しています。

この桜も昨日の夕方から静かに降り始めた雨で舞い始めるでしょう。
昨日の鴨川、疎水は美しい桜吹雪の道となっていました。

花吹雪の頃はドラマティック。
数年前のうららかな春の日、川端通りの桜トンネルの下を車を走らせていると前からも横からもはらはら桜吹雪、花吹雪、その美しさは映画のワンシーンの中にいるようでした。
その時、ちょうどカーステレオから流れてきた曲が「Time to Say Goodbye]。
春の幕開けを感じさせてくれるボレロのようなリズム、力強く謳い上げられてゆく音楽がこれ以上ありえないほどあまりに風景にぴったり、みんなで感嘆、忘れることのできない春の1日になりました。
1996年、ドイツの国民的英雄のボクサーヘンリー・マスケの引退試合の花道を飾り、ヨーロッパを中心に爆発的な大ヒットのロングランとなったサラ・ブライトマンとアンドレア・ボッチェリのデュエット。
もともとの題はイタリア語で「コン・テ・パルティノ」。
君とともに旅立とう、という題、いままでに見たこともない場所にあなたとともに旅立とう、大海原へ今こそ漕ぎ出そう、という歌詞、見事な桜の散る様にぴったりすぎでした。
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