京都和菓子

2012年2月21日 (火)

琥珀という名の季節

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西賀茂、住宅街にひっそりとたたずむお店「霜月(そうげつ)」の木の芽琥珀。

箱を開けると春の香り。

石畳のようにお行儀よく並んだつややかに光る琥珀の中に1枚1枚浮かぶ木の芽の濃い緑の美しさに歓声。

しゃりっに半生の寒天の食感、天然の山椒が使われており、実も入っているのでちょっとスパイシーなあじわいも連れてきてくれます。

もうひとつとつい手が伸びる上品なあじわい。

もう少しすると桜の花びらの浮かぶ琥珀がお目見え、夏の紫蘇、秋は柚子の香りの込められた甘柿、冬の甘粕、と小さな琥珀に四季が浮かびます。

ご家族で丁寧に手作りで作られているお菓子は、このお店へ訪れなければ買えません。

四季が目であじでたのしめるお菓子、おもたせにもとても喜んでいただけます。

御菓子司 霜月(そうげつ) 京都市北区西賀茂榿ノ木町5 075-491-5556 

美豊ホームページ http://homepage3.nifty.com/bi_ho

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2012年2月 3日 (金)

冬来りなば春遠からじ

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和菓子屋さんにはふだん家でいただくおまんやさんと、よそゆきのかしこまっていただく上菓子やお誂えのお菓子を扱う和菓子屋さんがありますね。

下鴨の「美玉屋」さんは、今日のおやつ何にしよう、と覗きたくなるおまんやさん。

このお店の名物、「黒蜜だんご」はだんごにとろんとした黒蜜が絡められたっぷりのきな粉がまぶされたお菓子。

黒蜜がたれるのを掬い口のまわりをきな粉でいっぱいにし頬張るお菓子は、相手の顔を見ると思わず笑みのこぼれてしまう、なんだか親密な気分にさせてくれます。

こんな春色の三色団子にも惹かれて。

美玉屋さんはお餅が美味しい、ともちもちの団子に舌鼓です。

梅の花がほころぶと春告げだね、と梅の花待ち遠しです。

早春、毎年眺めに行くのは北野天満宮と京都御所の梅苑です。

菅原道真にゆかりの深い梅の花は天神さんの境内いっぱいに紅白に咲きこぼれますし、1500本あまり50種類の梅がなだらかな丘に咲く梅苑は2月20日から公開されます。

京都御所は例年2月中旬頃から見頃ですが、今年はこんなに冷たい日が続いているから春遠し、かしら、、、

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美玉屋 京都市左京区下鴨高木町西入る 075-721-8740 

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2012年1月23日 (月)

シンプルでしみじみ

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友人からいただいた「百万遍 かぎや」のお菓子。

このお店の銘菓で茶菓としても人気の「ときわ木」には青々とした松葉が添えられていて、新春の趣。

ちょっと背筋を伸ばしていただきます。

つぶ飴を薄く延ばして焙炉焼きで仕土げたお菓子は、ほこほこゆっくり口溶けしてゆくやさしさ。

江戸の頃から脈々と受け継がれてきたシンプルでしみじみとしたお菓子です。

また、黄色い花芯が愛らしい「野菊」は、地中海アーモンドが入れられた豆落雁。

先代の方がモロッコへ旅した時に出会ったあじを生かし考案されたお菓子は、ほろっと口溶けやわらかで芳しい。

湯気立つお茶を両手に抱える、冬の休日のあたたかなティータイムです。

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百万遍 かぎや 京都市左京区百万遍角 075-761-5311

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2012年1月 7日 (土)

祝いのお菓子

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家人は5日から仕事始め、お年賀のお菓子をいただきました。

二条新町通りにある「二条駿河屋」さんの辰が浮き上がった干菓子や松露。

干菓子は舌の上でふわりと溶けてゆくとても上品なあじわい。

コーティングされたすり蜜がやわらか、甘さ控えめなつぶ餡、こし餡がコントラスト鮮やかにあらわれる松露。

これ好きな味だなぁ、と家人がいただいてました。

そして紅白の愛らしい最中。

「とらや」さんの「御代の春」。

白は梅、ピンクは桜。

花便りに思いを馳せたひと時でした。

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二条駿河屋 京都市中京区二条通新町通東入る 075-231-4633

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2012年1月 4日 (水)

福豆

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こんなに賑やかなお正月ってしあわせ!いらしてくれてどうもありがとう、と家人にいくどもお礼を言う両親。

皆が元気でいられることが福、また会えますように、と笑い合いながら頬張った「ギャラリー遊形」の黒豆甘なっとう。

ふんわりやさしい黒豆のあじわいが、嬉しい、愉しい、愛おしいの溢れる空間に溶けてゆきました。

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ギャラリー遊形 京都市中京区姉小路通麩屋町東入る 075-257-6880

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2012年1月 3日 (火)

おみやげ

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正方形の小箱に季節がぎゅっと詰められたあでやかさ。

御所西の和菓子屋「亀屋友永」の季節の干菓子。

このお店の名物であるつぶ餡をすり蜜の衣でつつんだ岩衣、和三盆のもの、寒天のもの…

風味や歯ごたえがさまざまにたのしめる表情豊かな干菓子です。

そして、バナナの木が目印のカフェ「ビブリオティックハロー」のベーカリーのレーズンサンド。

ビスケットがかりっさくっ、中のクリームはあっさりめでこれが素敵なコンビ。

抹茶の方には抹茶クリーム、京丹波の黒豆が入っています。

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両親の好きなもの、実家へおみやげに持ってゆきます。

ちくちく針仕事に年末テレビの前でハマッていた私から母へは懐紙入れも。

結婚して以来初めてお正月に実家へ。

お正月は道が混み合うから、と敬遠していたけれど今年は行こう、ということになりました。

さてさて行ってきま~す!

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亀屋友永 京都市中京区新町通丸太町下る 075-231-0282
ビブリオティックハロー 京都市中京区二条通柳馬場東入る 075-231-8625

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2011年12月31日 (土)

大晦日

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今日は大晦日。

ひとつ寝て朝陽が昇り明日になると新しい年になるんだ、ということがまだ実感できないまま。
やらなくちゃいけないことを挙げたらあ~オソロシイ、、、

気分はなんとなく忙しモード、足は急ぎ小走り気味のつもり。

でも振り返ればそんなに大したことができていない、まぁいいかっ、と開き直る年の瀬です。

そんな飛ぶように過ぎてゆく時間のなかでいただいた京華堂利保さんのお菓子。

白い薯蕷饅頭に雪の結晶の焼き印のかわいらしさに歓声、もっちりした皮の中にはさらさら上品なあじわいのこしあん。

ほーっと、皆の顔に笑みがこぼれたティータイムです。

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2011年12月30日 (金)

師走のにぎわい

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今年も残すところあと2日。

お正月のお餅、餅は餅屋で。

数年前にいただいたあんこなしの豆餅が忘れられず、出町柳の「出町ふたば」に立ち寄ってみました。

ほどよい塩が効いた大きな丹波豆がよい塩梅、絹肌のお餅とベストマッチなのです。

京都のお雑煮はみんなまあるく収まりますようにという願いをこめ、丸いものを入れます。

お餅も、大根も、金時人参も海老芋も。

お雑煮用に丸いお餅、そして豆餅(あんこなし)、黄金色の粟餅、緑つややかなよもぎ餅を買って帰りました。

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店先はお正月準備で溢れています。

鏡餅用の大きなふかふかのお餅、

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色とりどりのお餅。

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1年中いつも長い行列のできている店先、師走のおしまいの活気と賑わいに満ちていました。

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出町ふたば 京都市上京区今出川通河原町通上る 075-231-1658

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2011年10月 5日 (水)

黄金色の実り

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黄金色の実り、栗、栗 ♪

いつも長い列の「仙太郎」に並んじゃいました。

栗蒸羊羹、もちっとした羊羹にほくっとした栗。

秋満喫、あ~しあわせ、のおやつ時間です。

栗入りもちどらは、クレープ生地の中に粒あんと栗という組み合わせに惹かれて。

ひと粒ずつのあずきとほこっとした栗は黄金コンビですね。

秋はおいしいものがたくさんあって困ります、、、

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仙太郎 京都市下京区寺町通仏光寺上る 075-344-0770

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2011年9月13日 (火)

十五夜

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月がきれいです。

空が群青色に澄み渡り、乳白色のくっきりした輪郭に模様が描かれた月浮かび上がっています。

涼やかな虫の音に耳を傾けながら、月光を浴びパソコンに向かう気持ちのよい夜です。

昨日は中秋の名月。

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月見だんごをいただきました。

「亀屋友永」の月見だんごは、お餅がほっくりおいしく餡が上品なあじわい。

好きな和菓子でリクエスト、家人が買ってきてくれました(6つも!)。

関西の月見だんごは秋の収穫に感謝を捧げる芋名月にちなみ、こんなかたちです。

くるりとかけられた餡は、月にかかる雲を表しているそう。

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息子は、卵色(中に白あん)、白色(中に餡)のかわいらしいまん丸の月見だんごを給食の時間に頬張ったそう。

妹の住む名古屋ではお月見どろぼう、という風習があるそうで「お月見くださいな~」「お月見どろぼうでーす」と家々をまわるとお菓子がもらえるというもの。

姪は友人と喜んで出かけ、妹はお菓子を途中で買いに走る盛況ぶりでたのしいイベントだったようです。

そんなはなしに和んだ十五夜でした。

亀屋友永 京都市中京区新町通丸太町通南入る 075-231-0282

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