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2012年4月の9件の記事

2012年4月29日 (日)

牡丹

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晩春を越えもう夏?!のような陽気だった昨日、わが家の牡丹の花がいっきに花開きました。

朝に1輪、夕方には2輪、3輪と早回しのビデオを見るような猛スピードの開花。

牡丹といえば、楊貴妃のイメージの強い中国から伝わった高貴な花。

ペンペン草のはびこる野性的な放置しっぱなしのわが家の庭で、この牡丹はお姫さまのような輝きを放っています。

鉢植えでいただいてから地植えし、愛でることだけをたのしみに何もせず、だけれど毎年初夏を運んでくれるかしこさ。

牡丹、いつか奈良の長谷寺の牡丹回廊歩いてみたいなぁ。

宇陀の室生寺のシャクナゲもちょうど同じ頃に見頃だそうなので、あのかわいらしい五重塔がシャクナゲの中に浮かぶの、見てみたいな。

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2012年4月28日 (土)

春、御影にて~片岡球子 展~

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随分前のこと、みぞれ混じりの雨が時折降る春休みの日、神戸の御影にある香雪美術館を友人と訪れました。

「片岡球子 生命(いのち)あふれる」展を是非とも観たい、香雪美術館という美術館を訪れてみたい、それで神戸へちょっと小旅行気分で。

意外だったのは、球子さんの北海道時代の作品は繊細で優しい雰囲気。

代表作である富士などは力強さみなぎり、鮮やかな色彩は画面を飛び出し弾けんばかりの迫力で満開に咲きに咲いている大輪の花のよう。

作品がメッセージや生命力そのものみたいで、間近で見ると画からすごいパワーが発せられていて、実際に観るってすごいなーと感じ入りました。

美術館、素敵でした!

朝日新聞社の創始者である村山龍平氏の蒐集した美術品が収蔵された美術館は土塀が張り巡らされた坂道、その向こうに見える立派な洋館、庭園、さらにその奥にそびえる大きな和風のお屋敷、美術館は隣接していて、茶室がある庭を歩いて進むエントランス。

美しい梅が静かにほころぶとても風情のある美術館、また訪れたいな~。

などとその時に友人と買ったポストカードをテーブルに広げ思い出しているゴールデンウィークに入った初日に。

この前、蕾み、開き始めの芍薬、こんなに大きな花になりました。

花芯まで花びらと同じ色、あでやかです。

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片岡球子展 5月6日まで
香雪美術館 神戸市東灘区御影郡家2丁目12−1   078-841-0652

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2012年4月26日 (木)

初夏のはじまりの日に

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そよぐ風が初夏の香りをのせてやってきた、そんな気持ちのよい日にぴったり。

京都文化博物館で催されている「芹沢銈介展ー人間国宝のわざ 暮らしをあざやかに染めてゆく」展。

伝統的な型染を基に芸術性の高い作品を創始した作家のコレクション。

屏風、反物、きもの、帯、のれん、ガラス絵、絵本、素描…

鮮やかな色彩のハーモニーが波打ち、美術館の空間に身を置くだけで心躍ります。

軽やかで洒脱なデザインにもワクワク。

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芹沢銈介展 6月3日まで
京都文化博物館 京都市中京区三条高倉 075-222-0088

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2012年4月24日 (火)

How Lovely !晩春のプレゼント

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ふっくり開き始めた芍薬、かわいいな~

皐月の声が聞こえてきそう。

西井久芳さんのうつわはどんな花草木も受けとめてくれ、水際がたのしく毎日のように花草をいれては心弾んでいます。

都わすれ、それから旭山桜。

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旭山桜は埼玉産の桜だそう。

どんな山の景色かと思い描くのは、この春おしまいのプレゼントみたいです。

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2012年4月19日 (木)

振り返ってはいけません

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渡月橋を渡った嵐山の中腹にたたずむ法輪寺。

十三詣りで知られるお寺です。

本堂に祀られている本尊虚空蔵菩薩は、知恵を授けてくれる仏さま。

数え年13になり元服を迎えた少年少女が大人になったことに感謝し詣でた通過儀礼の儀式、行事は、平安時代から行われ、その様子は今昔物語や枕草子、平家物語に記されています。

昔だったら数え年13という年齢は、働いたり、結婚だってしたかもしれませんし、一人前の大人として扱われたことでしょう。

就学期間が長くなった現在は13歳という厄年の厄払い、小学生から中学生への節目のお詣り、といった雰囲気でしょうか。

振り袖を纏った女の子、襟足が初々しく愛らしい姿、春の日の素敵な光景をたくさん目にしました。

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それに比べ、男の子はほんとうに殺風景過ぎます、、、

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自分の大切な字を毛筆で書き、ご祈祷してもらう風習もいにしえからされてきたこと。

息子は二度書きでよれよれとこんな字を書いていました。

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本堂の聡明そうな顔立ちの虚空蔵菩薩さまの前でひとりひとり氏名と住まいを読み上げていただき、ご住職のおはなしに耳を澄ませるどの子の顔も真剣で神妙。

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渡月橋の見下ろせる花舞台、桜が満開でした。

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お詣りをし、知恵を授けてもらったら帰り道、この長い石段を下り渡月橋を渡り終えるまで決して振り返ってはいけません。

振り返ると今せっかく授けてもらった知恵を返さなければならない、という伝承があるからです。

帰り道は脱兎のごとく猛スピードで駆け抜けた息子です。

そんな数え歳13の息子と詣でた春の1日でした。

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法輪寺 京都市西京区嵐山虚空蔵山町16  075-861-0069

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2012年4月17日 (火)

王朝文化香る桜

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日曜日の嵐山。

満員列車の蝸牛のような歩みの人波とともに進む、桜がクライマックスだった週末はとにかくすごい人、人。

でも渡月橋の上に立ち、桃源郷の風景を目にすればタイムスリップした気分になります。

翠讃える保津川、遠山に桜色が浮かぶ水墨画の風景は、平安の王朝貴族が別荘地に選び非日常に遊んだ世界。

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ここまで来る道もいにしえの桜の風情を満喫する道でした。

小倉山裾の龍安寺の石庭に枝垂れる1本の枝垂れ桜のあでやかさを思い描き、仁和寺の仁王門前は木彫りの大きな仁王像が睨みをきかせる足元の土塀には低木の御室桜並木道をつくりそれはそれはかわいらしくって!

しばらく行くと平安時代に遍照寺の庭園であった広沢池。

山々の映る鏡池のおおらかな景色の真ん前には桜守の佐野藤右衛門さんの庭が広がります。

こちらもまさに桜の園!

目を見張ります。

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桜、桜の春爛漫の日、この渡月橋、行きはよいよい、帰りは振り返っちゃいけないところへ行ってきました。

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2012年4月14日 (土)

コン・テ・パルティノ

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花曇りだった昨日、わが家の紅枝垂れ桜がこぼれんばかりに満開でした。

13年ほど前には2メートル少しほどの高さだった華奢な乙女のような若木、今では2階の窓より高くなりしっとりあでやかな風情を漂わす?!ほどになりました。

桜の樹は短命でソメイヨシノは5,60年ほどと聞くけれど、枝垂れ桜は桜の中でもっとも長寿で5,600年ほど、仙人のような樹木も少なくないそうです。

そんなふうに聞けば、わが家の桜はまだまだ赤子のような年齢。

紅枝垂れ桜は最初、濃い鮮やかなピンク色の花を開き、だんだん色を淡くしてゆきそよそよ風に揺れます。

窓辺でのんびり花見のひと時を過ごしたり、夜は窓辺に椅子を持ってゆき、妖しい姿を愛でながら本のページをめくるのは春の夜の夢のよう、この季節を満喫しています。

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この桜も昨日の夕方から静かに降り始めた雨で舞い始めるでしょう。

昨日の鴨川、疎水は美しい桜吹雪の道となっていました。

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花吹雪の頃はドラマティック。

数年前のうららかな春の日、川端通りの桜トンネルの下を車を走らせていると前からも横からもはらはら桜吹雪、花吹雪、その美しさは映画のワンシーンの中にいるようでした。

その時、ちょうどカーステレオから流れてきた曲が「Time to Say Goodbye]。

春の幕開けを感じさせてくれるボレロのようなリズム、力強く謳い上げられてゆく音楽がこれ以上ありえないほどあまりに風景にぴったり、みんなで感嘆、忘れることのできない春の1日になりました。

1996年、ドイツの国民的英雄のボクサーヘンリー・マスケの引退試合の花道を飾り、ヨーロッパを中心に爆発的な大ヒットのロングランとなったサラ・ブライトマンとアンドレア・ボッチェリのデュエット。

もともとの題はイタリア語で「コン・テ・パルティノ」。

君とともに旅立とう、という題、いままでに見たこともない場所にあなたとともに旅立とう、大海原へ今こそ漕ぎ出そう、という歌詞、見事な桜の散る様にぴったりすぎでした。

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2012年4月13日 (金)

花冷えの日に、墨色という色

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桜色、若草色に街が染まり春爛漫、花冷えだった先週末。

息子の入学祝いにみんなでフランス料理店を訪れました。

行事の多い季節、最近きものに袖を通す機会が多く、きものを着るのがたのしい、この日は結城紬をワンピースを着るような気分で。

結城紬のきものは美豊へ行っていた頃に墨色のきものを纏いたくて選んだものです。

真綿のやわらかな繭に身体をつつまれる紬の心地よさ、墨色のキャンバスに絵を描くように、帯揚げ、帯締め、帯をのせる自由自在さもお気に入り。

襟元に白が顔回りに彩られると、墨色と白のコントラストが鮮やかできりっと凛と映るのもきものならではの発見でした。

このきものでの苦い想い出がひとつ。

息子が7、8歳の頃、息子の小学校へ美豊からそのままこのきものを着て、雨が降りそうだったので雨ゴートを引っかけて行きました。

私の姿を見つけた息子の顔がみるみるうちに曇りました。

「この色の組み合わせってきたない感じだよ!今すぐ上のもの脱いだほうがいいよ」とそっと耳打ちをしてきました。

その時着ていた雨ゴートは臙脂色。

墨色って難しい色でもあるんだな、と身をもって感じた時でした。

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2012年4月 8日 (日)

桜咲く季節に

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鴨川沿いは満開の桜回廊、白川もぼんぼりのようなあでやかな桜、桜。

京都の桜、いっせいに満開になりました。

そんな桜咲く時、昨日は息子の中学校の入学式。

手袋やマフラーが恋しくなるようなピューっと吹く風に身が縮む冬に逆戻りしたような寒空だった日、残念ながら学校の桜はまだ固い蕾みでした。

急に春雷が轟いたり雨が降ったりするこの数日、直前まで迷い、朝の青空を見てからたとう紙を急遽広げました。

袖を通したクリーム色の五枚朱子地に掛け小袖模様が描かれたきものは、息子の着て欲しいリクエストのもの。

幼稚園の入園式に、小学校の入学式にも、そして今回も袖を通しました。

新たな春の始まりにいつもそっと彩ってくれるきものは、記憶の1ページを刻んでいってくれます。

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