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2011年10月の40件の記事

2011年10月31日 (月)

朝の光、そして今夜は

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今夜はハロウィン。

今朝7時過ぎ、北山通りで見つけたジャック・オ・ラタン。

北山通り、この土日はハロウィン通りでした。

週末の名残かな。

仮装行列があったり、かぼちゃのカーヴィングコンテストが行われ、夜はたくさんのジャック・オ・ラタンに灯りがともります。

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府立植物園も紅く色づき、葉をくしゅっくしゅっと踏みながら歩くのは心弾みます。

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賀茂川は朝ウォーキングや犬の散歩、通勤、通学の人でとてもにぎやかです。

そうこうしているうちに、息子たちが学校の部活の先生の赤い自転車に率いられ朝ジョグ、ダッシュの練習が始まります。

声をかければきっといやがられるだろうから、ほんのたま~に少しだけ見つからないようにそっと眺めます。

軽やかに走る小学生たちを目にすると、からだがばらばらになるほど走ったあの快い感覚がなつかしい、また走ってみようかなーと憧れの目になっている自分に気づきます。

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府立植物園への並木道は毎秋、いちはやく紅葉便りを届けてくれる道。

今朝はくもり空でしたが晴れの日は、朝の光が照葉をきらきら輝かせてくれとてもきれいです。

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御所となりの隠れごはん

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少し前、高峰秀子著「いっぴきの虫」を読んでいたら、「御所雲月」のごはんや名物わらび餅がとても恋しくなりました。

本はひと筋の道を極めた各界の人たちー有吉佐和子、松下幸之助、東山魁夷、杉村春子、木村伊兵衛、梅原龍三郎…ーとの対話を綴ったエッセイ集。

そのなかで、谷崎潤一郎氏亡き後、夫人の松子さんとの対話は、谷崎潤一郎氏が生前ひいきにしていた鷹ヶ峰の料亭「「雲月」での待ち合わせで始まります。

「雲月」は「御所雲月」の本店、わらび餅が登場するし居ても立ってもいられない気分。

また、谷崎潤一郎氏の美に対する意識やそんな作家に選ばれたミューズでもある松子夫人との夫婦関係に対する谷崎氏の考え方が作品に反映されているんだな、と感じられまた谷崎潤一郎の作品を手に取ってみたくなりました。

まず、松子夫人とその姉妹がモデルである「細雪」から開いてみようかな。

さて、「御所雲月」は京都御所のすぐ東となり、ちょっと隠れ家のような雰囲気、気軽にお昼ごはんがいただけます。

この日いただいたのは、焼肴定食。

6品盛りは、お麩と胡瓜の白和え、ひりゅうず、香の物、温泉卵、磯部焼きタレと生姜がけの胡麻豆腐、小芋と南瓜の炊き合わせ。

ひとつひとつ丁寧で繊細なあじわい。

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水がれいの干ものはほっくりしていて肉厚。

ぎゅっとレモンを搾ると風味が増しておいしかった。

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このお店の名物、小松こんぶといただくごはん。

剃刀で削いだような極細のこんぶ、ごはんがとまりません。

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お菓子はいただきたかったわらび餅。

ぷるんとした食感、黒糖の香りときなこ、これが食べたかった~

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カウンターでひとりでいただいている人も見かけます。

気軽に暖簾をくぐれ、この充実でびっくりするほどリーズナブルなお昼ごはん。

谷崎潤一郎氏のエピソードも物語のあるごはんに彩ってくれます。

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御所雲月 京都市上京区寺町通今出川下る 075-223-5087

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2011年10月30日 (日)

しぇ~

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昨日、御池通りの京都国際マンガミュージアム。

赤塚不二夫展が催され、藤子不二雄A氏のトークショーが行われていました。

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数日前から友人がわが家にやって来ています。

木陰で風にそよそよ吹かれながら友人とのんびりおしゃべりをしていました。

寒くもなく暑くもなくからりと澄んだ空の秋晴れ、暢気なおしゃべり。

帰りは鴨川を散歩したり。

日常的なスポットだけれど、休日をくつろぐ人たちを目にしながらずっと会いたかった友人と過ごす心おきないゆったりした休日ってかなり嬉しくて心弾みます。

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京都国際マンガミュージアム 京都市中京区烏丸御池上る 075-254-7414

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にぎわい

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昨日映画「三銃士」を映画館で見終えた後、御池通りに出てみると大勢の人、人。

通りではパレードが行われていました。

京都では「国民文化祭」が催され、これから京都府のあちこちでいろいろなイベントが行われます。

昨日は、そのオープニング。

舞鶴の踊り、阿波踊り、鼓笛隊など全国の踊りが繰り広げられているようでした。

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2011年10月29日 (土)

岡崎疎水べりのギャラリー

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岡崎疎水のほとりのギャラリー「ギャラリー アート プロジェクト」で「TOYAMA PRODUCTS富山プロダクツ」が催されていました。

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漆器、金物、木工作品など富山で生まれた工芸品たち。

作家さんたちの手により暮らしのなかに溶け込んだモダンなデザインで生まれた作品が飾られていました。

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疎水べりはもう朱、紅に染まっていて、思わず窓に映る紅葉に見とれてしまいました。

ギャラリーはタンドリーチキンのお店とカフェの真ん中。

まぁまぁ最近にできた3軒、岡崎疎水べり歩きがたのしくなります。

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「TOYAMA PRODUCTS富山プロダクツ」 11月7日まで
ギャラリー アート プロジェクト 京都市左京区岡崎西天王町84-1-B 075-201-9631

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岡崎 あかりとアートのプロムナード

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木曜日から今週末、岡崎の夜があかりで彩られています。

平安神宮や美術館の連なる美観地区である岡崎。

秋の夜の岡崎があかりのなかに浮かび上がるそう。

まちかど奏者の生演奏、

カフェのオープン、

美術館の夜間時間開場、

京都観世会館の能舞台公開など…

数日前通りかかった時、岡崎疎水の辺り色づいていました。
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岡崎あかりとアートのプロムナード 10月30日(日)まで

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2011年10月28日 (金)

日本料理 桜田・その2

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桜田さんでの夢のような夜のひと時。

桔梗が描かれた美しい陶器のうつわのお重の中から八寸が現れ、歓声があがります。

魯山人のうつわに取り分けて。

鰆の幽庵焼き、柴漬け大根おろしでいただく真魚鰹。

これが後味をさっぱりさせてくれ、箸がどんどん進みます。

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だだ茶豆、濃厚なあじわいで絹のような滑らかな利休麩とこんにゃくの白和え、魚のすり身の入った卵焼き、山葵と山芋がねっとりからんだとんぷり、ほうれん草ときのこ、菊花のおひたし、いくら。

菊の葉をかたどった緑が鮮やかなうつわは永楽さん。

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瑠璃色の切り子のグラスには銀杏のすり流し、神戸の「堂賀」の繊細なお蕎麦と桜田さんのおだし、鯖のきずしと長芋、菊花散らし。

菊がぱっと開いた黄色のうつわは永楽さん。

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炊き合わせは、厚揚げ、小芋、菊菜、茗荷。

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炊き立ての羽釜の蓋を開けてくださると、ぎっしりの松茸!

松茸、むかご、大根、人参、薄揚げのごはん。

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皆頬がゆるみっぱなしでお茶碗を抱えています。

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柿、洋梨、葡萄のゼリー、ざくろ。

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薄茶とほくっとした秋のあじわいに唸った栗の茶巾絞り。

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最初から最後までご主人の桜田スピリッツ、細やかで繊細で美しくおいしい、がすべてに込められている、と感じるお料理、美しいうつわと季節を満喫させていただける演出、あたたかなおもてなし…

素晴らしい和の世界を堪能させていただいたひと時でした。

桜田 京都市下京区烏丸仏光寺東入る 075-371-2552 

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2011年10月27日 (木)

日本料理 桜田・その1

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盆暮れ正月、クリスマス、お誕生日がいっぺんにきたようやな~、と息子も私も当日お昼ごはん抜きにして心待ちにしていた「桜田」さんでの夜。

数日前は家人の誕生日、家人が私たちを連れて行ってくれました。

素晴らしいお料理に瞠目、美術館で目にしてもよいようなうつわの数々でした。

店は秋の風情でいっぱい。

辻村史朗さんの花器には野薔薇の朱の実、竜胆、きりん草、釣り鐘型の愛らしい花はお伺いしたけれど名前を忘れてしまった、、、

菊が描かれた短冊は染織の人間国宝である故森口華弘さんの筆。

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向付は、蕪の中に海老、蟹、雲丹がそれぞれサンドされ菊花が散りばめられた旨酢ジュレがけ。

素材のそれぞれの歯ごたえ、うまみが存分に引き出され響き合う繊細なあじわい。

中村宗哲さんの萩と尾花が描かれた盃でお酒をいただきます。

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椀ものは、絶品なおだしに鱧と松茸の秋の豪華饗宴。

心と舌、五感を研ぎ澄ましいただきたくなります。

蘭、竹、梅、菊の四君子柄の描かれた蒔絵のまり椀、美しかった。

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シビ、鯛、烏賊のお造りをちり酢と山葵醤油でいただいて。

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外はかりっとなかはふわっとろ~がたまらなかった穴子寿司とかますのお寿司。

永楽さんの葉っぱのかたちのうつわで。

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桜田さんのお料理、明日につづきます。

桜田 京都市下京区烏丸仏光寺東入る 075-371-2552 

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2011年10月26日 (水)

東大寺ミュージアム

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東大寺南大門をくぐってすぐのところに新しいぴかぴかの建物ができていました。

10月10日にオープンしたばかりの東大寺ミュージアム。

「特別展 奈良時代の東大寺」展が催されています。

印象に残ったのはなんといっても、法華堂(三月堂)の不空羂索観音立像と脇侍の日光・月光両菩薩立の3体のそろい踏み。

法華堂にあるたたずまいとはまた異なり、美しい彫刻を眺めるようでした。

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ミュージアムショップやカフェも併設されていました。

ショップで見かけた奈良かるた(遊 中川さん製)、絵もチャーミングならばひとつひとつ読みたくなって、また奈良のあそこもここも訪れたくなってしまう。

「ゑ 遠来の異教の武神 阿修羅像」 「そ 蒼天に舞うは五色の蓮の花」というふうに。

美術館前の銀杏の黄金色、きれいでした。

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東大寺ミュージアム 

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ナラニウマイモノ…

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「ナラニウマイモノアリデス」

というミシュランガイド本の奈良での発表をテレビで見ていた私と息子。

文豪、志賀直哉が随筆に奈良のことを「食い物のうまいもののない所だ」と書いたことを引用しての口火でした。

その時テレビで映っていたイタリアンのお店「リストランテ・イ・ルンガ」が奈良公園、東大寺の南大門へ続く参道のすぐ隣ほどにあるのを見つけました。

少し進むとたまたまそのお店の営むカフェの前に立っていたので入ってみることに。

たのしいからずっと歩いていたけれど、気づけばちょっと疲れてひと休みしたいナ、そんな時でした。

パニーニ、カレー、パスタなどの軽食やケーキ、ジェラートなどがメニューに書かれています。

息子はミルクチョコレートのジェラート、私は栗。

大きめのほっくり栗が大胆に入り、なめらかな喉ごしのジェラート、季節をふんだんに感じました。

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テラス席からは遠くに目をやれば南大門や大仏殿、若草山も眺められます(真下は駐車場)。

奈良にうまいもんありやろ?なぁ?と同意を求める息子。

まだ指折れる少ない奈良でのごはんやスイーツの記憶を辿る親子です。

それと同時に、志賀直哉ってどんな人?「暗夜行路」も「城の崎にて」のストーリーの説明もできなかった情けない母です(とほほ)。

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カフェ イ・ルンガ 奈良市春日野町16 夢風ひろば内 0742-23-5200

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2011年10月25日 (火)

大仏さま

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奈良へ行ったら息子のリクエストは、東大寺の大仏殿。

大仏さまの鎮座している台座は14枚の蓮の花びらから成っており、1枚もこの大きさ!

蓮華蔵を表した世界、下部には古代インドの人が考え出した宇宙の中心を成す巨大な山、須弥山(しゅみせん)が描かれています。

大仏の大きさもさながら、壮大な宇宙が奏でられ造られたんだな、とそのスケールの大きさをあらためて感じます。

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息子のしたいのは大仏さまの鼻と同じ大きさの穴をくぐること。

無事にくぐることができれば無病息災が祈ることができる、いいことがある、といわれています。

するりとくぐりにっこり記念撮影がお約束、もう少し大きくなったら難しいかナ、、、

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大仏殿のなかに掛けられていた絵馬の仁王像はなかなか迫力あります。

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天平の風がふわりと吹いてきそう、大仏殿の前の八角燈籠に浮き上がる菩薩像にいつも見とれてしまいます。

東大寺境内のなかに新しく現れたミュージアムへ向かいました。

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東大寺

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2011年10月24日 (月)

唐招提寺で見つけた秋

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ほんのり黄金色に染まる葉に彩られた鐘楼。

瓦屋根のてっぺんの鴟尾が秋空に輝く金堂がすぐ向こうに透けて見える、気持ちのよい日でした。

秋の日射しは色づき始めた葉や木をやわらかに見せてくれるようです。

小さな赤い実を揺らす梅もどきは南大門をくぐってすぐに。

いつか目にしてみたいのは、中秋の名月の日に行われる観月讃仏会。

満月に照らされた境内、金堂の3つ扉向こうの黄金色に輝く三尊の姿を拝することができるのです。

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もう少し前萩の花の季節はさぞや見事な枝垂れだったろう、というくらい境内のどこを歩いても萩に出会いました。

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風にたなびく芒。

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鑑真和上御廟は、静寂につつまれたところ。

朝の光が美しかった。

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南大門のすぐ真ん前は道路、近鉄電車がすぐそばを走る音がのんびり聞こえます。

一歩境内に足を踏み入れると荘厳さに息をのんだり、山郷を歩くような風情に出会います。

最寄り駅の西の京からは土塀を辿ったり、秋篠川の流れを渡ったり、秋桜の揺れる田園をのぞみ、歩いているだけでたのしい。

心洗われる空間、またいくども訪れたくなります。

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唐招提寺 奈良市五条町13-46 0742-33-7900

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2011年10月23日 (日)

スマートガイドで唐招提寺

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奈良のマンホールかわいらしい絵やな~、と目を落としたり、秋篠川でおたまじゃくしを見つけ道々歩く息子との奈良道。

(マンホールは他にも網代柄などの幾何学模様も数種類あるようでもしかしたら場所ごとに柄がいろいろあるのかな、と思ってしまう凝りようです)

西の京の唐招提寺でスマホを借りました。

「世界遺産・唐招提寺との新たな出会いを「スマートガイド」が演出します」というもの。

たまたま朝のニュースで、「若い世代の人にも興味を持ってもらう糸口になってほしい」とお寺の方が仰っていたのが印象的で、私も息子も興味津々です。

渡された地図に添ってポイントをまわり、カメラで標識を認識、すると画像と音声で見どころや歴史をガイドしてくれる、というもの。

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このガイドがとてもよかった!

今目にする仏像や観音像がもともと極彩色でからだはまばゆいほどの金箔で覆われていたことがCGの映像で見られたり、

薬師如来像のからだの中からは当時のお金が出てきたことが説明されたり、

うちわまき会式の様子が映し出されたり、

折々の四季の唐招提寺が見られたり、と。

地図に添って次は?とずんずんいつの間にかぐるりと歩いていました。

また奈良の寺社仏閣や美術館などにはボランティアガイドの方がいらっしゃり、そっと様子を伺いながら手を差し伸べてくれます、押しつけがましくなく。

今回も千手観音の手を懐中電灯で照らしながら説明してくださったり、天平の甍のはなしを子どもの興味を引くようにそっと近づいていらして話してくださいました。

こんな人の温かさも奈良をどんどん好きになってゆく魅力のひとつです。

唐招提寺 奈良市五条町13-46 0742-33-7900

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染まり始め

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暑かったり急に冷えたり、今年は秋の足音になかなか気づきにくいと感じます。

けれど大地はちゃんと季節を刻んでいる、奈良で出会った秋いろいろは、、、

「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」

と正岡子規が詠んだ奈良の柿。

奈良は柿の名産地、のどかな田園風景が広がる西の京でに鈴なりの柿が秋空に映えていました。

猿沢の池のたなびく柳の向こうに見える興福寺の五重塔。

近くを通ってみると、黄金色の銀杏の木が彩っていました。

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新聞の紅葉便りで「奈良公園 色づき始め」の文字を見てもうそんな時季?と思ったけれど、黄金色に染まり始めていました。

正倉院展も来週から始まります。

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鹿も冬毛に変わっていて、いくども鳴き声がこだまするのを耳にしました。

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東大寺の南大門をくぐった向こうは黄金色。

秋澄む大和の地での1日でした。

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2011年10月22日 (土)

蕎麦屋 玄

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ずっと行きたかった蕎麦屋「玄」は今回の奈良行きのいちばんのおたのしみ。

格子戸の家屋が連なる古都の風情漂うならまちの細い路地奥(もう目の前に辿り着いているのにお店の場所がわからないという)に暖簾がかかっていました。

その日のお蕎麦は注文のほぼ分のみ打たれるようで、電話で予約をお願いした時に種類と枚数をお願いします。

せいろ、極細のきりっと冷えた麺、ふわりと漂う蕎麦の香り。

澄み切った極上のお蕎麦のあじわい、おいしい!

ネパールの岩塩をぱらりと落としわさびでいただいたり、こくがありながら蕎麦を引き立てるさらりとした主張しすぎないおだしにつけて、と表情の豊かさもたのしみます。

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殻ごと挽いてあるいなか蕎麦。

ざるに盛られ大根おろしが添えられています。

ごつごつした力強いあじわいと思いきや、こちらも繊細なお蕎麦。

蕎麦の香ばしさがいちだんと立ち甘さが濃く感じられる、喉ごしよくつるつるっといくらでも入ってしまうあじわい。

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そしてポタージュスープのようなとろんとろんの蕎麦湯、すっきりしたおだしと毎日でもいただきたいくらい。

こんな蕎麦湯をいただいたのは初めてでした。

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そば団子は黒文字で割るとあっさりした絹のような滑らかなこしあん、あんこをつつむ皮は水饅頭のような冷たくつるりとした食感。

とてもさわやかなあじわいでした。

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建物は国の重要文化財 今西家書院のはなれ。

建物や庭の風情もごちそう。

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奈良へまたこのお蕎麦がいただきたくて足を向けてしまいそう。

全国から蕎麦職人方々が訪れる聖地のようになっている、というはなしも納得。

ちょうど発表されたミシュランの☆獲得お祝いの花が溢れていました。

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玄 奈良市福智院町23-2 0742-6868

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2011年10月21日 (金)

大和路への扉

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大和路を撮り続けた写真家、入江泰吉さんのことを、白州正子さんは「「大和は国のまほろば」という言葉を、万葉の歌人が歌ったように再現してみせる人は、入江さんをおいてはないと私は思っている。」と記されています。

入江さんの最初の写真集の出版は、小林秀雄さんの発案で白州正子さんが手がけられたもの。

気配がすぐそこまで漂ってきそうな1枚1枚に大和路の扉を開けてもらい、今すぐにでも飛んでゆきたい、大和路に恋い焦がれます。

万葉の頃の人の心を映しとろうとされた写真という作品、眺めていると毎日毎日雨の日も風の日も雪の日も大和路に通い空を睨んでいた入江さんの姿が1枚1枚に透けて見えます。

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夏の始まりの頃訪れた「入江泰吉記念 奈良市写真美術館」では入江泰吉さんの室生寺、長谷寺の春、夏の風景の作品につつまれていました。

春日大社を抜け、旧志賀直哉邸、新薬師寺を土塀を辿りながら歩くと、水に浮かぶように見えるモダンな建物があらわれ、そこが美術館。

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地階にはこぢんまりした図書室もあったり。

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今日から息子が秋休み。

そうだ奈良行こう、と入江さんの写真集を開いているうちにすっかり夢中になってしまった昨日。

息子と一緒だと行動範囲は限られてくるけれど、わくわくうずうずの遠足前夜のような夜。

おいしい、と前々から聞いていたお蕎麦屋さんも予約しました。

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2011年10月20日 (木)

道の実り

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鮮やかな丸い大きな赤い実をつけているのは、梶の木。

いにしえ、七夕の時には詠んだ歌を梶の葉に記し水に浮かべたそうです。

水面(みなも)には歌とともに天の川が映りロマンティックな夏の夜空も愛でたのでしょうね、

梶の葉は墨がにじまないから使われ、また紙が貴重だった時代だったのでしょう、

というお茶の先生にお話しいただいたことを思い浮かべながら通る夏を越え秋、今はこんなに大きな実をたわわに実らせています。

下鴨疎水の橋のたもとで大きな枝を広げていて、見上げるたびに毎朝壮観です。

昨日は朝も夕方も通り、のんびり見上げました。

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スマートな柿も。

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テールランプを灯した車をちらほら見かけ始めた夕方5時少し過ぎ、オレンジ色の夕焼けがもう始まる直前。

どこまでも抜けてゆきそうな透明感あふれる秋の夕空。

時間よとまれ~とずっと見入っていたい瞬間でした。

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2011年10月19日 (水)

休日のお気に入りのひと時

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かりっ、サクっという音とともにあつあつジューシーなやわらかなにく。

にくを存分に満喫。

こんなとんかつをたまにむしょうに食べた~い!今すぐにでも。

そんな時は、京都コンサートホールや府立植物園からほど近い「かつ善」 ♪

ひれ、ロース、海老やキスフライ、売り切れでなければ頼んでしまうアスパラ巻き、その時の気分で選ぶ素材もいろいろ。

おろしポン酢あじや、愛知生まれの私にはなつかしい味噌かつ、なんていうのもあります。

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このお店、ご主人は以前「なからぎ」という評判のお蕎麦やさんを同じ場所で営まれていました。

細く白いつやつやで繊細この上ないあじわいのお蕎麦、だしは今でも忘れられないあじ。

そんなご主人が作られるとんかつやフライはもちろん、そのまわりのひとつひとつ隅々にまで繊細で丁寧な仕事ぶりが光ります。

細かな千切りキャベツ、やサラダ、フルーティーなたれ、ピクルスのきいたタルタルソース、人参や玉ねぎの色合いも美しいフレンチドレッシング…

赤だしのあじは特筆もの、コクがあり豊かなあじわい。

これからの季節は海のミルクのようなぷりっふわっとした牡蠣フライ。

待ち遠しいナ。

とんかつでお腹が満ち満ちたら、月を眺めながら秋の夜散歩、お気に入りの休日の夜のひと時です。

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かつ善 京都市北区上賀茂岩ヶ垣内町89-1 075-703-4116

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2011年10月18日 (火)

猿の惑星

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先週、遅らせばながら映画「猿の惑星・創世記ジュネシス」を観た。

1968年に公開された「猿の惑星」はフランスの小説家ピエール・ブールの小説をもとに映画化され、猿に人間が支配される世界を描いたものだった。

今回は、なぜ人類の文明が崩壊し、猿が新たな地球の支配者になったのかという起源に迫るもの。

アルツハイマー病の新薬が開発されるなか実験につかわれているチンパンジーが高度の知能を持つようになり、やがては人間への抵抗、闘いへと発展してゆくというストーリー。

1匹のチンパンジー、シーザーを通して自我の目覚め、人間のような喜怒哀楽、自由への渇望、愚かな人間への抵抗、闘いなどが描かれており、どのきっかけや発端も身近にあるようなこと(家族のアルツハイマー病を改善したいなど)だし、身体能力が人間より優るチンパンジーが人間に逆襲し始めたらこの映画のような世界になってもおかしくないと思えてしまう。

人間の存在そのものがとても脆弱な基盤の上に在るんだなとあらためて感じ、生命の倫理、神の領域のことも考えさせられるとても印象に残った映画だった。

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2011年10月17日 (月)

口福マジック

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清水焼団地の陶器市「清水焼の郷まつり」で手塚祥堂陶苑さんで買ったものいろいろ。

ひとつめ、仙人と竹が描かれた香合。

小さなつまみは人がた、かたちもすっきりしていてきれいです。

香りだけではなく、キャンディーやチョコレートを入れてみてもいいかな。

ふたつめ、独楽文のお皿。

昨年は水色のみのくるくるっとしたシンプルな線で描かれた独楽文のお皿を見つけ、大活躍中です。

今年は淡い水色に朱色の線が引かれたかわいらしいお皿を発見。

ラズベリーのタルトやいちご、林檎、サクランボなど赤い食べものをのせてみたいと思いました。

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みっつめは波頭龍文が透かしになっている白磁の中皿。

来年は辰年、何か干支ものはないかナと思っていたら家人が見つけました。

波のなかに龍が舞っていて、お皿のかたち、少し高台になっていています。

家人は棒寿司など似合いそうと言ってます。

端正な雰囲気のお皿なので、干菓子などのせてみたいな。

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よっつめ、茶碗。

干支のものがいろいろあり、馬が大好きな私は手のひらにのせたら元気な気分になりそう、とこのお茶碗を。

学校へ行っていた卯年の息子にはうさぎが跳ねる茶碗を持って帰りました。

両方ともお薄のいただける茶碗です。

たぶんわが家ではふだんづかいにして、白いごはんや、フルーツを落としたヨーグルト、ひと口蕎麦…幅広くどんどん使います。

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うつわは、食卓をいく倍にもいく乗にも彩ってくれる口福マジック。

テーブルに花が咲きます。

手塚祥堂陶苑 075-581-9678

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2011年10月16日 (日)

手塚祥堂陶苑さんへ

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山科の清水焼団地で3日間催されている「清水焼の郷まつり」へ行ってきました。

1年に1度の陶器まつりへ行くのは手塚祥堂陶苑さんがおめあて。

茶道具を中心に手がけられるお店、清水焼の繊細で華やか、雅やかな絵付けやかたちの愉しさ、美しさを存分にあじあわせていただくのは眼福のひと時です。

先日美術館で美しい絵付けの食籠に見とれました。

作者名を見ずに眺めていて、このお店のご主人である手塚央さんの作品であることを知りました。

自分の好みをあらためて知った瞬間でもありました。

Syodo

美術工芸品の素晴らしい美しさを毎日の暮らしのなかに気軽に取り入れられるものを手に取ることができる。

このおまつりの魅力です。

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食卓を思い浮かべ、おしゃべりしながら手に取る、心弾むことといったら ♪

今年もわが家の食器棚に新しい仲間が増えました。

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手塚祥堂陶苑 075-581-9678

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今年は秋のおまつりに

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山科の清水焼団地の陶器まつり「清水焼の郷まつり」へ行ってきました。

例年は祇園祭の巡行の終わった週末に催されており夏の風物詩でしたが、今年は秋に。

1年に1度の買い物がたのしみなおまつり。

さておめあては…

清水焼の郷まつり 10月16日(日)まで

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2011年10月15日 (土)

口福の秋

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これを食べなくちゃ、の季節もの。

秋のひとつが鳴海餅の栗赤飯。

大きな丹波栗が山の実り、ほくっとしたあまさを届けてくれ、ひと粒づつ立つあずき、もちっとしたおこわ、そしてごま塩をぱらり。

この三位一体、いや四位一体のハーモニーに舌鼓み ♪

季節の口福です。

家人が帰ってくる前、こぶりのお茶碗によそいひと口味見、のつもりがとまらない、困った夕暮れ時でした。

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鳴海餅本店 京都市上京区堀川下立売西南角  075-841-3080

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2011年10月14日 (金)

都会のエアポケット

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三条通りの釜座にある「大西清右衛門美術館」は、街なかにありとてもテーマを絞ったこぢんまりした美術館。

だから、1歩戸口をくぐれば小さな非日常があらわれる都会のエアポケットのような空間に感じます。

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今催されているのは「釜をとりまく茶道具」展。

茶席で湯を沸かすために用いられる茶の湯釜やそのそばに寄り添い働くさまざまな道具に注目し紹介されている秋の企画展。

大きさやかたちから季節のうつろいを感じさせてくれる湯釜、さまざまなかたちの蓋置、花器、蓋のつまみ…

硬質な印象で地味な色合いの金物が、かたちや姿、大きさによりとても表情豊かなことに目を見張りました。

造形の静寂な美しさにも。

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美術館の3階の展示室を観たら7階へ登りお茶室の様子を見学。

小さな屋上庭園のような緑の空間があり、空と緑を眺めるひと時もなかなか素敵です。

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釜をとりまく茶道具 展 12月23日まで
大西清右衛門美術館 京都市中京区三条通新町西入釜座町 075-221-2881

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2011年10月13日 (木)

六角麩屋町、竜田川、そしてもう?!

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もみじに流水、竜田川の文様。

もうすぐこっくりした秋になってゆくんだなぁと愛らしいもみじに目を留めました。

暖簾のかかる戸口の向こう、格子窓には「ここは六角麩屋町 はし本」

辰の宝船、「たつきたる」の画が飾られています。

来年は辰年だなぁ、と縁起よさに溢れる画を眺めました。

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和紙の封筒や便箋、ぽち袋などの揃う「嵩山堂はし本」の前を通りかかった時には、鳥獣戯画の兎の暖簾や季節のユーモア溢れる画にくすっと笑いながら足を留めてしまいます。

年の瀬の準備のことを今年初めて思い浮かべました。

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嵩山堂はし本 京都市中京区六角通麩屋町東入る 075-223-0347

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2011年10月12日 (水)

大橋歩さん

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一乗寺の本屋「恵文社」に併設された「ギャラリーアンフェール」で「おおきなかぶ、むずかしいアボガド 村上ラヂオ2/大橋歩 挿絵版画 展」が昨日から始まりました。

雑誌「アンアン」に現在連載中の村上春樹さんのエッセイ、大橋歩さんの挿絵版画が1冊の本にまとめられており、その挿絵版画展。

挿絵と魅力的な題名を眺めているとエッセイのシーンが頭のなかにリアルに思い浮かびます。

大橋さんの挿絵には引力でぎゅーっと引っ張られるように惹かれ、想像の海が広がります。

発想が伸びやかで自由さに満ちていて、わくわく感やたのしさに満ちています。

会場には、大橋歩さんがいらっしゃって!

こんなかわいらしいサインをしていただきました ♪

「村上さんはねこがお好きだからねこを描くことが多いんだけれど、私は犬を飼っているから」と。

ローマの休日のヘップバーンのようなくるくるカールしたヘアスタイルが素敵で、とてもお上品でかわいらしいお姿とお話しのされ方。

お目にかかれて感激のひと時でした。

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おおきなかぶ、むずかしいアボガド村上ラヂオ2/大橋歩挿絵版画 展 10月17日まで
イオグラフィック(大橋歩さんのお店)

恵文社 京都市左京区一乗寺払殿町10 075-711-5919

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2011年10月11日 (火)

夕暮れ

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空が桃色に染まり、オレンジ色に燃えてゆくしばらくのあいだ。

このひと時に見入ります。

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秋晴れの釣り

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福井県若狭町、世久見港へ。

九十九折りの山道を登り、トンネルを出るとそこは海、海。

朝の海面はすべらかで静寂です。

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日の出からほんの少しの間が魚のごはん時間、釣りのゴールデンタイム。

漁船はもう戻ってきています。

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海面を見下ろすとグレの群れが見えるけれど、もう夕方まであまり魚釣りは期待できないようです。

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防波堤でのんびりくつろぐ人も多い。

秋晴れの釣りは気持ちよし、さて魚釣りはいかに??

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茜色の朝

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昨日の朝6時過ぎ、進む道の前からちょうど日が昇り始め、茜色の空に見とれました。

鯖街道を越え、福井県の若狭へ向かいました。

途中、朝市やってないかなーと立ち寄った里の駅大原は、残念。

祝日の朝市は催されていませんでした。

大原の大地には、ふさふさの人参の葉が畑に畝をつくっていました。

これから寒さがぐっと増すと、あたたかな土のなか人参があま~く育まれるのでしょうか。

芒揺れる野分の山道ドライブ、外気温12度、ほかほかのコーヒーが嬉しい朝です。

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2011年10月10日 (月)

サイクリングデイ

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冬枯れ前の最後の盛りとばかりに庭の花が咲いています。

花を両腕いっぱいに手折り自転車の籠に積んで届ける、嬉しい気分。

空高い秋晴れ、こんな日は絶好のサイクリング日和です。

川向こうに大文字山の「大」の字を見やりながら、鴨川を一気にくだります。

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鴨川の亀の配された飛び石のところで、中州で魚釣りや水遊びをする人もちらほら。

10月でも水遊びが似合うような日射しでした。

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花屋さんのあるほとりの日陰でお弁当を広げたり、本開いたり昼寝をする人を目にする休日風景。

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京都の街なかへ出てから日がどっぷり暮れ終わってから鴨川にかかる橋を渡る時、虫の声が川面に共鳴していて、一瞬とても幻想的な気分につつまれました。

夜風をびゅんびゅん切るサイクリング最高 !

明日も休日だから夜がまだまだ続いてる解放感、このままずっと自転車で走っていたいな~

そんなサイクリングデイでした。

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2011年10月 9日 (日)

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秋晴れに恵まれた3連休の第1日目は秋の運動会でした。

小学校生活最後の運動会、組体操のテーマは「絆」。

被災された石巻市の小学校との交流を通し、大震災の後、一番大切なのは人と人の絆、と東北の方々が語られたことを心に刻んだ子どもたち。

人のからだのみで表現する組体操の練習を通じて、自分たちの思いを伝えようとしたようです。

毎日膝を真っ黒にして帰ってきた息子は、肩痛い~、とかむづい~と言っていたけれど。

どんなに長い道のりでも明けない夜はない、光を信じて ♪というエグザイルの「Rising Sun」、「One Wish」そしてテレビドラマ「仁」のテーマ曲とともに、静かに流れるようにそして祈るようにひとつひとつの動きを丁寧に重ね積み上げてゆく子どもたち。

2011年に未曾有宇のできごとがあったこと、みんなで練習し身体で感じた人と人をつなぐということ、音楽、この秋晴れの1日が綾織りのように胸に仕舞われてゆくのかな。

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小学生活最後の運動会、子どもにマケズにたのしく応援。

白熱した応援で上がったテンションにあまいもの補給、さらに白熱!の1日でした。

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2011年10月 8日 (土)

京都の香りとともに

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今夜のお風呂でのおたのしみふたつ ♪

ひとつは俵屋旅館の営む「ギャラリー遊形」の石鹸。

美しくおいしそうな金色のパッケージをそっと開くと、なんとも上品で馥郁たる香りにつつまれます。

友人はこの石鹸の香りを抱くと、京都を感じるわぁ~と言います。

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ふたつめは最近のお風呂の友である、携帯テレビ。

とはいっても、パソコン機能がついており音楽も聴ければインターネットもできれば、映画も観られちゃう(←家人が買ったので私は使い方はいまひとつよくわかっていない…)

そのなかで、使っているのは手のひらにのせて本を読む機能です。

もともとこの携帯テレビのなかに夏目漱石、太宰治、宮沢賢治、樋口一葉などなどいろい
ろいろな文豪の作品が入っているのです。

字が大きくすごく読みやすいのも嬉しい。

今は芥川龍之介の「鼻」。

長さが5,6寸もあるだらりとした長い鼻を持つ僧が鼻を短くするためにいろいろなことをする、踏んだり、煮たり…さて鼻はいかに??

芥川龍之介の無駄のないリズミカルな文は湯船のなかでも心地よいのだ~

ただし、この携帯テレビは水没させると壊れてしまうらしい、、、

気をつけないと!

心地よい香りにつつまれページをスライドしてゆく、湯悦のひと時です。

ギャラリー遊形 京都市中京区姉小路通麩屋町東入る 075-257-6880

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2011年10月 6日 (木)

ア サウンド マインド イン ア サンド ボディ

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少し前のこと、京都府立植物園でいっせいに空に向かい花広げる秋桜に顔をうずめながら。

噴水ののぼる花向こうの景色も一緒にふわふわ揺れ、心和むひと時でした。

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家からほど近い散歩道でふらりと寄った植物園で思い浮かべたのはこんなことば。

健全な身体に健全な魂宿る(A sound mind in a sound body)古代ローマ時代の詩人であり弁護士のユウェリスの言葉)。

小説や翻訳をされるために走り、泳ぎ、自転車を漕ぐ毎日を送られる村上春樹さんは「走ることについて語るときに僕の語ること」のなかでこのことばを出されながらこんなふうに書かれていたように思います。

長大な物語を紡ぎ出すことは、健全な身体的基礎、土台がないとできない、たとえそれが不健全のように見える作品でさえも、と。

村上春樹さんのようなアスリートのようにはまるで遠くおよばないけれど、健康な身体と健やかな魂は連動していることを頭に置き、季節のうつろいを心に留め自分の足で大地を踏みしめることができることに充足感を覚える秋の1歩1歩です。

朝夕冷え、ウォーキング以外は素足にぺたんこバレエシューズを引っかけ歩いていた足もとも心ともなくなってきました。

歩きやすさ抜群のタウン用スニーカーを見つけたので、またひと足ひと足がたのしみになっている夜です。

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2011年10月 5日 (水)

黄金色の実り

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黄金色の実り、栗、栗 ♪

いつも長い列の「仙太郎」に並んじゃいました。

栗蒸羊羹、もちっとした羊羹にほくっとした栗。

秋満喫、あ~しあわせ、のおやつ時間です。

栗入りもちどらは、クレープ生地の中に粒あんと栗という組み合わせに惹かれて。

ひと粒ずつのあずきとほこっとした栗は黄金コンビですね。

秋はおいしいものがたくさんあって困ります、、、

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仙太郎 京都市下京区寺町通仏光寺上る 075-344-0770

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2011年10月 4日 (火)

秋の遠足・大山崎山荘へ・その3

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大山崎山荘では「大山崎山荘のおもてなしー利休、モネの見立てた大茶会ー」展が催されています。

この秋京都府をあげて「第26回国民文化祭・京都2011」が10月29日から催され、いろいろな場所で大茶会や華、民舞、能楽、工芸など伝統文化の祭典やフェスティバルが催されます。

大山崎山荘での今回の展覧もその協賛として催されているそう。

大山崎町には千利休が山崎の合戦の折に建てたとされる茶室「待庵」(国宝)が移築、保存されている(JR山崎駅真ん前)。

そんな大山崎の地にふさわしい千利休の茶の心である「一期一会」の空間を美術館のあちらこちらにつくる、というのが今回の催しです。

クラシカルな本館にはバーナード・リーチ、河井寛次郎、濱田庄司の民芸の香りのするあたたかな見立ての空間が、

モダンな新館ではクロード・モネの睡蓮の碧、ルーシー・リーの青釉鉢、アルベルト・ジャコメッティのベニスの貴婦人がすらりとした優美なたたずまいで迎えてくれます。

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とても行ってみたいのは、10月8日(土)、9日(日)に催される「大山崎茶会 中国茶会へのお誘い」。

美術館庭園や通常非公開の茶室が会場、自分のお気に入りの茶杯を持って参加するお茶会が素敵、と伺っているのですがまだ訪れたことがなくて。

岡崎の茶房「好日居」の女主人からもご参加される(点てる方で)、と以前伺いいつか行ってみたい催しです。

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テラスに立ち、宇治川、桂川、鴨川の合流し淀川になってゆく京都の街を見ながら秋の散策を愉しんだ1日でした。

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大山崎山荘のおもてなし 利休、モネの見立てた大茶会 展 1月9日まで

大山崎山荘 京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3 075-957-3123

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秋の遠足・大山崎山荘へ・その2

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大山崎山荘のある天王山、山はほんの少しだけ朱、オレンジ、まだ緑がほとんどだけれど秋の花や結んだ果実をあちらこちらに見つけます。

この季節になるまで、大山崎山荘のすぐ横の大きな木が金木犀とは気づかなかった…

オレンジの小さな星屑がいい香りで山をつつんでくれます。

原種の藤袴は花火が開いたような花。

安藤忠雄さん建築の山に渡されたコンクリートとガラス張りのモダンな回廊の前で揺れる群生やパティオでも。

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カリンが実をたわわに結び、

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クラシカルな門をくぐります。

誰かのおうちのごくプライベートな別荘を訪れる気分で。

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大山崎山荘 京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3 075-957-3123

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2011年10月 3日 (月)

秋の遠足・大山崎山荘へ・その1

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土曜の夜、家人が帰ってきて急遽夜中から烏賊釣りへ行くことになった息子と家人。

夜ごはんを食べたあと夜中に出発する釣りの準備をしていました。

さて急にフリーになった日曜、秋の空を満喫しようと京都からほど近いのに、降り立てば小さな旅、遠足へ行った気分になれる大山崎山荘へ向かいました。

天王山の中腹にある大山崎山荘は、実業家加賀正太郎の別荘として建てられたもの、入り口は小さなトンネルをくぐりさらにゆるゆると山道を歩きます。

この山道から京都の街が竹林の向こうに透けてのぞめ、頭上はもみじ、もみじ。

いつか紅に燃える道を歩いてみたいものです。

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ピンク、白の萩も清楚に揺れていました。

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日曜の朝の天声人語でちょうど曼珠沙華について書かれた文を書き写したばかりだったのでタイムリー。

彼岸花、葉見ず花見ず、死人花(しびとばな)、舌曲がり…50もの異名を持つそうです。

葉見ず花見ず、は葉が出る前に花が出て葉は花が終わってから、いちどきに花と葉を見られないから、だそう。

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蓼。

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秋の澄んだ山の空気を深く吹い歩くのはとても気持ちいいです。

大山崎山荘までのほんのくるりとしたカーブ山道で、こんなに初秋。

大山崎山荘 京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3 075-957-3123

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2011年10月 2日 (日)

森の市・その2

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下鴨神社で昨日、今日と催されている手作り市。

あつあつの食べものを手に持ち、森のなかでいただくことができます。

移動食堂車(と言うの?!)が森のなかにあると絵本から抜け出てきたようにかわいらしい。

ライスバーガー、クレープ、ホットドッグ、ハンバーガー、焼きそば、コーヒー…

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ほかほかと湯気の立つカップを両手で囲むのがとても嬉しかった昨日。

京都はぐぐっと寒くなりました。

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食べてみたかった佐世保バーガーのお店を発見 ☆

ベーコンチーズエッグバーガー、ご当地バーガーはきのこと刻み海苔のハンバーガー。

いただいたアボガドバーガー、バウンズがかりっさくっ、アボガドとジューシーなハンバーグとチーズのハーモニー、おいしかった ♪

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下鴨神社では来週末の10月8日には森の音コンサート、金管五重奏の演奏が催されるそうです。

葉ずれの音鳴る秋の森がコンサート会場、こんな催し素敵ですね。

下鴨神社 京都市左京区下鴨泉川町59

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森の市・その1

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ひと雨の後の昨日は鰯雲の浮かぶ秋晴れ。

運動会だった方も多いのでは?!

下鴨神社の糺の森では年に2回行われている手作り市が、昨日土曜と今日日曜に催されています。

大きな樹木がアーチを描き泉川のせせらぎがすぐ横、という市はこんな秋晴れの日、ほんとうに歩いていて気持ちのよいもの。

森に歌声が響き渡ります。

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手作り市、手のぬくもりのあるものであるけれど腕前はお店を構えられていらっしゃるプロの方も多い。

ディスプレイもそれぞれ趣向が凝らされ、そのお店の雰囲気や香りがとてもよく伝わってきます。

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いろいろな文様が浮かぶのは印の朱。
手のひらサイズでかわゆい。

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子どもたちが釘付けになっていたのは家紋が彫られたキーホルダー。

明智光秀や坂本龍馬は桔梗、織田信長は織田木瓜(もっこう)、豊臣家は五七の桐、森蘭丸は鶴丸、上杉謙信は竹に飛び雀…

と家紋のキーホルダーをひっくり返すとあらわれる武将の名前にへぇー、ほぉーと手がとまらない様子。

少し前に戦国バサラというゲームが、学校で流行っていたものね。

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擦られた和紙の美しいお店も。

食べもののお店もいろいろあり、にぎわう森歩きの楽しい秋の1日でした。

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下鴨神社 京都市左京区下鴨泉川町59

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2011年10月 1日 (土)

京都駅でパリ、フィレンツェ

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京都駅の「美術館「えき」」で催されている「荻須高徳展~憧れのパリ、煌めきのベネチア~」」を観てきました。

愛知県稲沢市出身の荻須氏は、25歳で渡仏してから84歳で亡くなるまでパリに住み、パリの街並みを描き続け「日本生まれのパリ人」と評されたそうです。

少し厚塗りで描かれたキャンバスに広がる作品。

萩須氏の愛してやまなかった暮らしている人が掬い取ることのできる日常のパリの風景の作品が並び、ひとつずつ作品の窓を覗くのはパリを歩いているような感覚になります。

パリの街の地図と現風景を照らし合わせる趣向もあり、ますますパリの空気が流れてくるよう。

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薄曇りの光の灰色のパリに比べ、ベネチアは明るい日差しのつつむあたたかい街並みが描かれています。

ベネチアの大運河、サン・マルコ広場、カフェ…

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パリの曇天の空のなかの街並み、私たちの抱くイメージとまるでかけ離れた重々しいムーラン・ルージュ。

昭和初期にパリに渡り画を学ぶ道のりの険しさ、孤高さを画から伺い知るようでもありました。

京都駅のなかでパリとベネチアへ旅気分、のひと時でした。

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荻須高徳展~憧れのパリ、煌めきのベネチア~ 10月 10日まで
美術館「えき」KYOTO JR伊勢丹7階隣接

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