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2011年9月 2日 (金)

おごそかな旋律

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9月1日から中信美術館で「江里佐代子の伝言ー康慧とともに造った荘厳の世界ー」展が始まりました。

江里佐代子さんは截金(きりかね)という金彩工芸の分野で人間国宝に認定され、2007年に62歳の若さでフランスの地で急逝されるまで精力的に活動されていました。

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截金は、金箔・銀箔・プラチナ箔を数枚焼き合わせ、細く直線状に切ったものを筆と接着剤を用いて貼ることにより文様を表現する伝統的な技法です。

古くは紀元前300年頃のヘレニズム時代の頃のガラスにほどこされており、日本には仏教の伝来とともに伝わり、仏像や仏画を装飾する技法として発達しました。

法隆寺の玉虫の厨子などにも見られ、平安時代に仏教美術の隆盛とともに発展しましたが、その後すたれてしまいました。

江里さんは京都の日本刺繍工芸を営む家で生まれ育ち、仏師である江里康慧さんと結婚され仏像を彩る截金に魅了されたそうです。

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江里さんは、仏像にほどこす荘厳技法を私たちの身近な工芸品ー飾筥、棗、衝立、屏風、装身具などーとしてよみがえらせ、広く世に知らしめました。

そして、芸術として昇華した美しい世界は多くの人を虜にしました。

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江里さんの作品からものづくりへの刺激をとてもいただく、という家人の持っている画集や作品集を私も時折眺め、繊細で光煌めく美しい天上の世界に虜になっています。

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この展覧会の催されている中信美術館は京都中央信用金庫が営む美術館。

京都御所のすぐ近く、美豊からも歩いてほど近くです。

こぢんまりしたモダンな個人宅が美術館になっている、という感じのたたずまい(入場料無料)。

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昨日は、作品を見終わった後で3階の図書室でコーヒーをいただき(こちらも無料で!)やわらかい光の射し込むテーブルで江里さんの作品集や本棚の日本画集や海外の美術集をゆっくり眺めました。

(図書室は不定期で開放され、喫茶サービスもその時にあるそうです)

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江里佐代子の伝言ー康慧とともに造った荘厳の世界ー展 10月16日まで
中信美術館 京都市上京区下立売通油小路東る 075-417-2323

美豊ホームページ http://homepage3.nifty.com/bi_ho

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